石見神楽の「道返し(ちがえし)」から、
武甕槌命(たけみかづちのみこと)と、大悪鬼(だいあっき)を描きました。


お話としては、
常陸の国、 鹿島神宮(茨城県鹿島町)の祭神である武甕槌命が世界各地を荒し廻った大悪鬼を激闘の末降参させます。
命乞いをした大悪鬼は許され、 高千穂で人ではなく米を食べて生きていくように武甕槌命に命じられる、という話です。
石見神楽では珍しく、鬼が降参し許される形で終わります。
鬼を退治せず、「道」の途中から「返す」ためこの演目の名がつけられたとの事。
別名で鬼反(きがえ)しとも言うそうです。
神と鬼が刀を用いて激しい立ち会いをする、見応えのある演目ですね(´▽`)
書いてある詞章です↓
汝、この国は三国無双の神国にして、
大八州の中つ国とも申すなり
又日の本とも申すなり。
豊葦原の瑞穂の国とも申すなり。
天孫降臨、天つ日嗣の
知ろしめす神国なれば、
汝らごとき魔王どもの住み家にあらず。
早や早や元つ国にと立ち帰るべし。
豊葦原の瑞穂の国は日本国の美称です。古事記や日本書紀に見られます。
《神意によって稲が豊かに実り、栄える国》の意があるそうです。
武甕槌命は先々月に描いた「鹿島(かしま)」でも登場している
茨城県鹿嶋市宮中にある常陸国一宮、鹿島神宮の主祭神です。
経津主命(ふつぬしのみこと)と一緒に東方の征圧に尽力した武の神として知られています。

「武甕槌大神」は、日本建国・武道の神様として祀られており、
神武天皇元年(西暦紀元前660年?)創建という事で、とても歴史の古い由緒ある神社です。
長い歴史や武の神として崇められてこられた事から、藤原摂関家や徳川将軍家を始めとする武家の信仰が篤いそうで、様々な太刀や蒔絵など貴重な宝物も収蔵されているとの事。
また、
社殿は徳川二代将軍の秀忠、
奥宮は徳川家康、
楼門は水戸初代藩主徳川頼房により奉納された重要文化財
だそうです!!凄い事ばかり紹介ページに書いてあってびっくりしました。
見たいですね~。実は小さい頃に行った事あるぞと父に言われましたが私が小さすぎたのか全然覚えてません(;´・ω・)
多分虫か何かと遊んでたのかもしれません・・・
是非もう一度行きたいですね。
また、経津主命と同一視されることが多く、経津主命が祀られている千葉県香取市香取にある香取神宮とも、古来から深い関係があるそうです。

こちらも歴史ある神社なので、合わせてチェックしたいです。
そして道返しもまだ動画を通して拝見しただけですが、
動画越しでも刀を用いた舞の迫力は見事でした。なんであんなに回って普通に次の動作に入れるのか本当に不思議です(笑)
装束も前半後半で仕掛けがありとても豪華な羽織に代わりますが、豪華すぎて表現できませんでした。
どこもかしこも金が散りばめられていて、絵だと少しくどくなってしまいそうなので控えました(T_T)
組み合っている表情は割と気に入っています。
やはり神楽面を描くのは表情がハッキリしているので面白いです。
描けば描くほど観たいものが増えていきますね~
コメント