
一つ前でも描きましたが、能楽「和布刈」から、龍神を描きました。
上半身の拡大です↓

和布刈神社の龍神の謂われなどは調べても見つかりませんでしたが、
能の中では竜女が舞った後に、海から龍神が現れ海底を穿ち潮を退けます。
すると波は屏風を立てたように左右に分かれて海の底の砂が平らになります。
神官達は道が出来たので松明を灯し海に入れるようになり、和布(わかめ)を鎌で刈りとって神前へ供えます。
暫らくすると潮が満ちてきて元の荒海となり、龍神は竜宮へと去っていきます。
龍神が現れる場面は寅の刻で、天地が鳴動して沖から現れます。
虎の嘯くような早風が吹き、
早鞆の瀬戸には龍の唸るような波音がすれば、
雲が立って雨が降り、潮も光って鳴り響き、
沖の方から龍神が現れた と能では書かれています。
虎の嘯くは、とらが吠えるような、という意味合いみたいです。
龍の唸るような波音、というのも一緒に書かれているので凄まじく荒れた天気、海という事でしょうか。
最初は背景は波、とだけ決めていたので爽やかになってしまいまいたが(笑)
荒れた天気のようなので合わないかなと考え少し暗めの背景にしました。
ポーズは、少し動きのある場面を絵にしたかったので、下に座る直前↓のところを描いています。

型の途中なのと、着物の形が複雑なので線画の時点でかなり悩みました。
ちょっと違うかもしれません。。。(;´・ω・)
龍神の出で立ちは派手なので、いつも以上にレイヤーを使いますが、
竹生島の琵琶湖の龍神とはまた違ったバージョンが描けて楽しかったです。
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